ヤマハマリン北海道製造株式会社

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成型職場 宇佐美 昌寛

成型職場の他、木工職場などを担当しています。
ボート・漁船の製造業務は40年以上になりますが、毎日が創意工夫の連続です。

というのも、全く同じ船を2隻以上作ると言う事は殆どなく、お客様のご要望に応じて、様々な構造物や物を創り出していかなければならず、「一発勝負」の仕事ばかりだからです。
特艤展開図(ここに、こんな物を付けたい、などの指示書)を見ながら、木材を使ってその場で簡易的な型を作ったり、出来あがりのイメージを掴んで、どうやったら一番上手くいくか、を常に考えながら仕事を進めています。
大きな物では、艫部分を伸ばしたり、船首部分にバルバスバウ(球状船首)を取付たりする事があり、FRPの型があれば楽なのですが、1隻の為だけにその様な「型」まで作る訳にはいきませんので、その場にある材料でどうやって作るかを考えて作り上げなければなりません。
一発勝負の仕事ですので緊張の連続ですが、「無い物は自分で作り出す」という楽しさを感じる部分でもあります。
また、工場内での仕事だけなく、外に修理に出かける事もありますが、工場内の様に設備も用具も整っていませんので、現場にある物を使い、出来る限りの事をしなければなりません。
設計の方から特艤図面が出てきても、そのまま作業に入るのではなく、お客様の使い勝手などを考え「こうした方が良いのでは」と意見を言って変更してもらう事もあります。
このような事が出来るのは、漁船の事、お客様の事、製造方法の事など様々な知識と技術を積み重ねてきた証ですね・・・