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青森県陸奥湾のホタテ養殖に艏ブリッジ仕様の新造船「DX-53C-0A」(青森県横浜町)

DX-53C-0A
第二十七 大洋丸 青森県陸奥湾のホタテ養殖に艏ブリッジ仕様の新造船「DX-53C-0A」

大漁ニュース 193号掲載(2016年)

ホタテ養殖の好況の後押しもあって、青森県の陸奥湾には今、次々と養殖作業船が新造されています。
こうしたなか、陸奥湾では少数派ともいえる「艏ブリッジ仕様」の養殖作業船〈第二十七太洋丸〉(DX-53C-0A)が、このほど横浜町の鶏沢漁港に進水し、注目されています。

船主の森川太志さん(左)と後継者の布章さん。
「デッキスペースが広く作業がやりやすい」と森川さん。

船主は森川太志さん。
28年間にわたって乗り続けてきたDX-48からの代替で、次は「DX-53」にしようと以前から決めていたとか。
「後継者も育っているし、新しく船を造るなら今しかないと思いました。息子(森川布章さん)も艏ブリッジにしたいと考えていたようです。艫の作業スペースが大幅に広がり、作業効率が上がりました」
鶏沢漁港に舫われた〈第二十七太洋丸〉を見ると、陸奥湾独特のシアーラインはそのままに、ブリッジは艏に設置。
そして、なんといっても波の造波抵抗を軽減するバルバスバウが目を引きます。

出艫を50cm伸ばしている。全長は16.74m。

「作業時の安定性は格段に上がりましたが、バルバスの効果で、走りもいい。特に波に向かって走っても、叩くことがほとんどない。文句なしの船になりましたよ。新しい船になってからは特に、息子もやる気満々で、後継者としての自覚が芽生えてきたかなと感じています」
艏ブリッジ仕様がデビューしたことで、陸奥湾のホタテ養殖作業船はますます選択肢が広がる格好になりました。